HOME  EVENT   特集【アートギャッベものがたり vol.1】美しい草木染の手織り絨毯~アートギャッベ~

特集【アートギャッベものがたり vol.1】美しい草木染の手織り絨毯~アートギャッベ~

ボーデコールでご紹介している遊牧民の手織りじゅうたん「アートギャッベ」。全8回に分けて、アートギャッベの歴史や魅力をお伝えしていきます。これを読めばアートギャッベの全てが分かるはずです。

第1回目の今回は「そもそもギャッベって?」という方にも分かりやすく、その魅力をご紹介いたします。

目次

  • 遊牧民の手織り絨毯「ギャッベ」
  • 大自然から生まれるアートギャッベの魅力

遊牧民の手織り絨毯「ギャッベ」

ペルシャ語で「毛足が長い」というを意味をもつギャッベ。イランのザクロス山脈に3000年前から伝わる、ウールの手織り絨毯です。岩のような砂漠の大地に座ったり寝転んだりしても痛くないように毛足を長くしてクッション性を持たせたことから、その名が付きました。

ザクロス山脈

織っているのはザクロス山脈で遊牧しながら生活をする、カシュガイ族の女性たち。華やかな民族衣装に身を包み、荒涼とした大地で美しい絨毯を織り上げます。

織り子さん

カシュガイ族の女性たちが日々目にしている大自然を、その自然から取れる素材で表現するギャッベ。一言でギャッベと言っても、織った人によって色柄は様々です。

その中でもボーデコールのスタッフが、織りの技術や使用するウールの品質、そしてアート性といった観点で現地で選定してきたものを「アートギャッベ」としてご紹介しています。

思わず時間を忘れて見とれてしまう、色とりどりで個性豊かなアートギャッベ。そんなアートギャッベの美しさの秘密をご紹介していきます。


大自然から生まれるアートギャッベの魅力

① 自然の恵み 草木染めの「色」

アートギャッベ

赤、青、黄色・・・様々な色糸を織り込んで作る、カラフルなアートギャッベ。アートギャッベを初めてご覧になる方の多くが、色の繊細さに驚かれます。

この美しい色は、草木染めの色。木の根っこや木の実の皮といった、遊牧民にとって身近な自然にあるもので染められています。

茜の根

例えばアートギャッベに欠かせない色「赤」を染めるのに使用するのは、こちらの茜という木の根っこです。赤は「命の色」「夕日の色」などと呼ばれ、サーモンピンクのような明るい赤から深みのある落ち着いた赤まで、様々に染め分けられます。

草木染め

何度も重ねて染めたり、別の染料と組み合わせたり。そうして生まれた何通りもの色を織り込んで作り出すのが、アートギャッベの深みのある色なのです。


② 心がほっとやすらぐ手織りならではの温かみ

アートギャッベを見たときの、どこか懐かしくほっとする気持ち。その理由の一つは、手織りならではの不揃いさや、色ムラによる美しいグラデーションが作る素朴な表情です。

 

● 大自然の中で育まれた感性で描く、不揃いで豊かな形

ザクロス山脈

例えば、カシュガイの人々が生活しているザクロスの山の形。空に浮かぶ雲が、風に吹かれて形を変えながら流れていく様子・・・。雄大な自然の中で生きている彼らにとっては、この「まっすぐでない形」が当たり前のものなのです。

アートギャッベ

こちらの緑のストライプのアートギャッベ。大胆なストライプ模様や色の美しさも目を引きますが、ぜひ線の揺れにも注目してみてください。もちろん技法的にはまっすぐ織ることもできますが、あえてこのようにゆらゆらと線を揺らしています。

きっちりと作られたものの中で生活していると、意識していなくてもそれが普通になっています。そんな中、ふとした時にアートギャッベを眺めると、水の流れや草木が風に揺れる様といった自然の揺らぎを感じられてなんだか心が穏やかになる気がします。

 

● 自然を感じる特別な色

アートギャッベ

深い緑から明るい黄緑へのグラデーションが見事なこちらのアートギャッベ。一言で「緑」といっても、青みがかった緑、黄色みがかった緑、明るい色から深い色まで様々な色で表現されています。

自然界でも、明るい黄緑色だった若い葉っぱが季節とともに色が濃くなっていったり、日陰になっているところが青みがかって見えたりしますよね。自然とともに生きている遊牧民だからこそ持っている色彩感覚で、より深みのある表情を作り出しています。

以前、深い緑色のアートギャッベを選ばれたお客さまが「お部屋に草原が来たみたい」とおっしゃっていました。単なる「緑」ではなく、たくさんの色が集まってできた緑はまさしく「草原の色」。お部屋の中で自然を感じることができる特別な色なのです。

 

● 上質なウールだけがもつ「艶」

上質なウールには艶があります。この艶の正体は、ウールが本来もっているラノリンという脂分です。ラノリンは糸を染める時に染料が入るのを妨げてしまう上、ハンドクリームなどの保湿成分としても使用されます。そのため一般的なギャッベでは脂分を抜いてしまうものがほとんどです。

アートギャッベでは、ザクロスの過酷な環境で育った特に脂分の多い上質なウールだけを使用し、じっくりと時間をかけて草木染めで色を入れていきます。そのため光の当たり方や見る向きによって様々に表情が変わるのです。

アートギャッベ

アートギャッベ

上の2枚の写真は、同じアートギャッベを向きを変えて映したもの。カメラの設定も変えていませんが、まったく違った表情を見せてくれています。

この艶が、1枚のアートギャッベを時には瑞々しく、時にはきらきらと光っているように、時には深みのある色にも見せてくれます。日中の色、夜の色、晴れの日の色、雨の日の色・・・毎日違って見えるので、ふとした時に眺めたり、用もないのにお部屋を行ったり来たりしてみたり、お部屋で過ごす時間も少し楽しくなりそうです。

 

playlist_add_check まとめ

 ギャッベとは、ペルシャ語で「毛足の長い絨毯」
 アートギャッベの魅力① 草木染の色合い
 アートギャッベの魅力② 手織りならではの表情

ご覧になられる際には今回ご紹介したポイントにも注目していただくと、よりお楽しみいただけると思います。見る人によって感じ方が本当に違うので、いろいろと想像を膨らませながら、どんな風に見えるかお喋りするのがとても楽しいひとときです。ご来店されたときには、どんな風に見えるかお話を聞かせてくださいね。

次回はギャッベの歴史をお伝えしていきます。お楽しみに!

アートギャッベものがたり

 

 

 

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