全10回に分けてお届けするアートギャッベとの出会い方。
これを読めばギャッベの選び方が分かるはずです。
いつかはアートギャッベが欲しいけど・・・
今はまだ早い、使えないと言う声をいただく事があります。
「アパート住まいだから、新築の際にお家に合わせて」や「子供が小さいくて汚すから」「年寄りが居て、厚手の絨毯だと段差が危ないから」など、中でも多く聞かれる理由として「ペットがいて汚すから、痛めてしまうから」があります。
お気に入りのギャッベをダメにしたくないと言う気持ちから来るものです。
今回は「普段のお手入れ方法」や「ワンちゃん、ネコちゃんならではのアクシデントの際の対応」などをご紹介していきます。
目次
- アートギャッベのお手入れ方法
- ワンちゃんのアクシデント編
- ネコちゃんのアクシデント編
- まとめ
アートギャッベのお手入れ方法
以前ギャッベが置いてあるお店で、スタッフさんがお客様に「掃除機だけかけておけば大丈夫」と言っているのが耳に入ってきました。
織り目の細かな手織り絨毯は、目が詰まっている(高密度)為ゴミが絨毯の中までは入りにくく表面にとどまるので、掃除機掛けだけで十分という説明でした。
普段の掃除に関しては、掃除機をかけたり、畳と同様ほうきで掃いたりでも十分ですが、長く快適に過ごしていただくには定期的なお手入れも必要です。
①普段のお手入れ方法
アートギャッベのお手入れのポイント
① こまめな掃除機掛け
お部屋を毎日掃除する方も中にはいるかと思いますが、1週間に1度か2度ほど
ギャッベに掃除機を掛けてあげるだけです。
掃除機のかけ方
・毛並みに沿って撫でるように掃除機掛けをする。
手織り絨毯の特徴の一つとして「毛並みの流れ、向き」がありますが、アートギャッベは高密度で織られているので絨毯内部までゴミが入りにくいので、普段のお手入れでは毛並みに沿って掃除機を掛けていただければ大丈夫です。
注意点
・必要以上に掃除機を掛けすぎない事。
例えば、回転ブラシ付きの掃除機を頻繁に掛けることによって「紡いだ羊毛」がほぐれ過ぎてしまい必要以上に遊び毛として抜けてしまうからです。
②定期的なお手入れ方法
安心して長くアートギャッベのある暮らしを過ごしていただくためには、掃除機を掛ける以外にも定期的なお手入れをした方が良いです。
① 月に1度~2度の水拭きをする。
硬く絞ったタオルなどで毛並みに沿って水拭きしてください。アートギャッベの羊毛は上質な脂分でコーティングされているので表面を水拭きすることでキレイにサッパリと使って頂く事が出来ます。
② 湿気を飛ばす。
干せる大きさのものは、風通しの良い場所で干してください。
リビングサイズのように大きなギャッベはなかなか干すことが出来ませんので、半分ずつ捲ってあげて2,3時間ほど風通ししてあげて下さい。
その際に床も乾拭きするとより一層快適に過ごしていただけると思います。
ウールの特徴として、お部屋の余分な湿気を吸収してくれます。そのおかげで梅雨時期のジトジトした空気を快適にしてくれたり、夏場の汗や熱気を吸収してサラッと過ごしやすくしてくれます。
その反面、吸い込んだ湿気は絨毯の裏側にためてしまうことがあります。
ウールを食べる虫やダニなどは湿気を好む習性があるので定期的に湿気を飛ばしてあげることが大切です。
ワンちゃんのアクシデントの際のお手入れ
気になるアートギャッベに出会ったけど、高い絨毯だから犬が汚してしまった時にショックが大きい、痛めてしまぅたらどうしようと思って迷ってしまう方もいらっしゃいますが、家族の一員でもあるワンちゃんと共にアートギャッベのある暮らしを満喫している方も全国に沢山いらっしゃいます。
もちろん多くの失敗談を聞く事がありますが、皆さん先ずはご家庭でその都度お手入れされている方が多いです。
ここでは、ワンちゃんが失敗してしまった時のお手入れ、対処法をご紹介致します。
①おしっこをしてしまった時
しつけをしていても時にトイレを失敗してしまうことがあるかと思います。実は我が家もそうです。「お散歩の時間までに間に合わず」「しつけの途中でトイレを覚えていない」「歳をとって間に合わない」など、近年ペットを飼っている方も多く、アートギャッベの上で失敗された方のお話を伺うことも多いです。
① トイレトイレシートや雑巾で挟み込むようにオシッコを素早く吸い取りましょう。
脂分によってしみ込みにくいアートギャッベですが、時間が経てば繊維の間から少しずつしみ込んでしまい、時間がたつほどに繊維の内部まで染みてしまいます。もちろん繊維に染み込んだギャッベも、手織り絨毯専門の職人さんのところで染抜きをしてもらう事が出来ますが若干費用も掛かってしまいますので、なるべく早い段階で吸い取って下さい。
② 水分を吸い取った後は、絞った雑巾、タオルで押し当てるように何度も拭き取ります。
※注意点としては、「たたかない事」「こすらない事」です。叩いてしまうことで繊維の中に染み込ませてしまったり、擦ることで繊維を傷つけてしまうことがあるので注意しましょう。
拭き取る回数の目安としては、雑巾やタオルに色が付かなくなるまで行えば大丈夫です。
③ お手入れした後はしっかり乾燥
普段のお手入れでもお伝えしたように湿気を飛ばしてあげることが清潔に使って頂く事に繋がります。
②掘ってしまう時はどうすれば良いの
・基本的には心配ありません。
アートギャッベの毛先は、パイル状では無い為爪に引っかかる事はなく、解れることは滅多にありません。
もしも解れてしまった時は、職人さんによって補修することも出来るのでその際はご連絡ください。
もしかしたら、ワンちゃんがギャッベにやきもちを妬いている恐れもありますので、アートギャッベの上で遊んで頂く事をお勧めいたします。
③ギャッベの端を噛んでしまう時
小型犬であればほとんど心配いらないほど丈夫に作られているギャッベですが、大型犬などの場合は噛む力が強く縁が解れてしまったお客様が今までに全国で5組ほどいらっしゃいました。
・そのお客様から聞いた話です。
① 「ほつれを未然に防ぐ」
アートギャッベは手織りで織られている為、作るときはもちろん補修でも縁を手仕事でかがっています。
いたずらをしてしまう時期だけ、太めの糸で補強して使って、いたずらの時期が過ぎたら糸を取り除く方がいらっしゃいました。
② 「諦める」
大好きな我が子のような愛犬が、幸せそうに噛んでいるのを見たら怒れなくなりました。噛まなくなったら修理をお願いします。とお願いされました。
③ 補修に関して
ご家庭で行う場合は、簡易的(応急処置)ですが、市販の同じような色糸でそれ以上ほつれが広がらないようにかがり縫いをして下さい。
職人さんへの補修に出した際に、面積によっても金額が変わるので広がらないようにすることが大切です。
ネコちゃんのアクシデントの際のお手入れ
猫ちゃんを飼っている方の心配事として多いものは「嘔吐」と「爪とぎ」です。猫にとっては日常の習慣に近い行動ですが、やはりギャッベにされると心配かと思います。ここでは吐いてしまった際のお手入れなどをご紹介します。
①ネコちゃんが吐いてしまった時
食べ過ぎや毛づくろいの際に飲み込んでしまった毛をよく吐く事が多い猫ですが、ご自宅でのお手入れで十分対応して頂けます。
① 固形物を取り除く
嘔吐した中に含まれる固形物を広がらないようにスプーンなどで取り除いてください。
※広げたり、毛足の中に押し込まないように毛の流れに沿ってそっとすくってください。
② 弱アルカリ性洗剤で拭き取る
吐いてしまったものは酸性の胃液が含まれています。酸性は色合いを変えてしまう事もあるので、雑巾やタオルに市販の弱アルカリ性の洗剤を薄めたものを染み込ませ、押し当てるように拭き取って下さい。
拭き取る回数の目安としては、雑巾やタオルに色が付かなくなるまで行えば大丈夫です。
※注意点として、
「たたかない事」「こすらない事」です。叩いてしまうことで繊維の中に染み込ませてしまったり、擦ることで繊維を傷つけてしまうことがあるので注意しましょう。
③ 水拭き・乾燥
拭き取った後に、キレイな水で濯いだタオルなどで洗剤成分が残らないように水拭きをして、しっかりと乾燥をして下さい。
②爪とぎは大丈夫?
猫の本能でもある爪とぎに関してですが、
① 基本的には心配ありません。
アートギャッベの毛先は、パイル状では無い為爪に引っかかる事はなく、解れることは滅多にありません。
ただ、狩りをする動物でもある猫にとって爪とぎで鋭い爪をケアする意味もあるので、中にはギャッベの毛先が少し飛び出ることもあります。そのままにしておいても品質には問題ありませんが、気になるようであればハサミでその部分だけカットしてください。
また、もしも解れてしまった時は職人さんによって補修することも出来るのでその際はご連絡ください。
全国で多くの方からお使いいただいているアートギャッベ。
使うご家庭ごとに色々なアクシデントがありましたが、気になることはいつでもご相談くださいませ。
playlist_add_check お部屋に犬・猫がいる方へ まとめ
普段のお手入れは掃除機掛けで十分です
定期的なお手入れをすることで長く快適にお使いいただけます
ペットのちょっとしたアクシデントはご家庭でお手入れできます
万が一の際は専門の職人さんの手でお手入れできます
アートギャッベは、ギャッベの中でも「上質な羊毛」「細かな織り」で作られています。
普段からのお手入れで「快適に」「より永く」「愛着を持って」お使いください。
次回は「アートギャッベとコーディネートの関係」編です。お楽しみに!